前回、学校の先生で不登校について理解している人は少ないと書きました。
「縄でも付けて、引っ張ってくれば一発ですよ」
これは、娘の部活の顧問(高校 体育教師)が言った言葉です。先生であれ、親戚であれ、ママ友だって大体似たり寄ったりの認識ではないでしょうか・・自分の子供が不登校にならなければわからないでしょうね。
そういう私だって、子供が不登校になったから理解しただけで、経験していなければ同じような事を言っていたかもしれません。分かってくれとは言わないけど、知らないのに的外れなアドバイスはしないでねと言いたい!放っておいて、そっとしといてと。
でも、そうも言っていられないのは、学校の先生、特に担任です。
子供が活動期に入れば、学校に行くことがあります。久しぶりに学校に行くとなると、当の本人だけでなく学校の受入れ態勢も整えてもらう必要があります。特にクラスメートへの事前告知と対応の依頼です。
対応とは、娘の場合 昨日も来ていたかのような自然な対応を希望し、聞きたいこともあるだろうけど、質問攻めはしないで欲しい等の要望がありました、これは、担任にお願いするしか方法はありません。先生が協力してくれないと、学校復帰もままならないのです。
では、先生に協力して頂くにはどうしたら良いのでしょうか。
以下は、先生に味方になってもらう為に、私が実際心掛けたことです。
親にとって、子供は大事な我が子。そんな子が学校に行けなくなり一大事。担任の先生に相談するのは当然でしょう。しかし担任の先生にとっては、クラスの1人に過ぎません。常識の範疇であれば問題ないのですが、あまりに連絡しすぎるとうんざりされるかもしれません。
教師は本当に激務です。クラスの担任、部活の顧問、学年主任だったり校務分掌といって、生徒指導部や進学対策室、生徒会部(体育祭や文化祭等)など学内の仕事も割り振られています。その上で自分の授業の準備や生徒のノートチェックやテストの丸付け、成績表の作成や生徒対応、保護者対応などやることは多岐にわたっている様です。
担任の先生には頼ってたくさん連絡しがちですが、ポイントを絞り、内容をまとめ相談は少ない回数、短時間で出来るように配慮したほうが良いでしょう。先生と保護者という立場であっても人間関係、良い印象を持たれないとあまり関わりたくないと思われてしまいます。連絡するときは、先生の立場になって、お話するときは、いつも謙虚にを心掛けました。相談に伺う時は、あらかじめPCで相談内容を書面にし、人数分プリントして持参しました。こちらが伝えたいことを漏らさずお伝えするということと、先生がメモを取る手間を省くためです。
今はコロナ禍なので、オンラインや映像授業などもありますが、本来の教師の仕事は学校で勉強を教えることです。登校しないと始まらないのです。登校出来ない生徒を、どうにか登校出来るように奔走するのは 本来の教師の仕事ではないのです。
私含め、親は勘違いしがちなのですが、担任なんだからと まだ子供が動き出せない時期からアレコレ要望することがあるかもしれません。しかし私の考えでは子供が「学校に行く」と自ら言うまで、子供の状態を整えるのは家庭内でやるべきことかなと思います。活動期になって、子供が学校に登校するにあたって具体的なことを言いだしたときに、初めて担任の出番かなと思います。それまで、担任に求め過ぎないようにしましょう。
先生も我が子が不登校だったら分かるかもしれませんが、まず そうではないので不登校の子供の気持ちが理解出来ていません。また厳しい受験を乗り越えて先生になっている方が多いので、たくさんの努力や辛いことも経験しているはずです。
誰にだって学校に行きたくない日はあったはずです。でも自分だって、我慢して乗り越えてきている。それが出来ない人は『怠けている。甘えている』という思考になるのは仕方がないことですよね。だから理解して欲しいと思ったら、じっくり丁寧に時間をかけて説明するのが大事かなと思います。
最近、学校では不登校の子供がクラスに1人以上いるのが当たり前になってきている状況でなんとかしてあげたいけど、何をどうすればよいのか分からないという声も聞こえている様です。親は具体的に担任に伝えるのが良いでしょう。
そもそも担任は子供自身に会ったことが無いかもしれません。メールでの連絡を許可して頂いたので、学校に行っていない時期にも子供の様子を伝えたりしました。活動期に入り、学校に行き出してからは毎日 子供の様子、言動、要望などを伝え、担任からも学校での様子をメールで教えて頂きました。頻繁にやり取りをする中で担任とも親しくなり、いわばチームのような関係性を築けたと思います。担任も子供の様子を見聞きし応援する気持ちを強くして頂いたかなと思っています。(応援が成果となって表れていると感じモチベーションが上がるそうです)
こうやって、時間をかけながら担任に『応援したい。助けてあげたい』と思ってもらえるように努力しました。人間、接する時間が多いと仲良くなりますからね。先生と保護者でも同じです。子供が言えない気持ちを私が担任にメールで送り、担任が各教科の先生に転送して頂くこともありました。情報の共有をして頂けて、子供は登校しやすくなりました。
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