夏休み後、始業式を休んだ。その後五月雨登校になり、行っても早退してくる日が増えた。徐々に休む日の方が多くなって行った。
運動会後には、完全に学校に行けなくなる。食欲もなくお風呂も入らず寝てばかり。ほんとうに横になっているばかりで何もしない。欲しいものもないという。ほぼ自室で過ごす。死にたい、消えてなくなりたいと言う。
最初の頃は、学校のカウンセリングに通うこともあったが、そのうち行かなくなった。オンラインゲームをやることを覚え1日中やっている。笑うことも増えてきた。勉強は全くしない。外出も出来ない。だんだんと昼夜逆転し朝7時頃就寝し夕方起きるというサイクル。携帯の使用時間の約束も守らず親子喧嘩は絶えない。中学の卒業式も高校の入学式も行けなかった。
昼夜逆転はまだ続く。ゲームと携帯以外何もしなかったのに自分の昼食を作ったり、お菓子を作ったりするようになる。美容院にも行けた。暇だ退屈だと言う。時々学校の事を口にする様になる。そろそろ学校に行こうかななどの発言はあるが、当日になると行けない。
突然「明日3時間目から行こうと思う。英語の授業でどの教科書を準備すればよいのか聞いて欲しい」「席は一番後ろの入り口側にして欲しい」「授業中は当てないように先生に伝えて欲しい」と具体的な要望をしてきた。(留年のタイムリミットが登校刺激になったのか?)初日は3時間目だけ、翌日は午後からと単位の危ないものから出席するようになった。余裕のある日は休むなど自分でペースを決めて登校し、だんだん毎日朝から登校出来るようになった。
クラス復帰をしたは良いが、現実に直面。長期間休んでいる間に授業が進んでいてチンプンカンプン。1学期のテストを受けたものの14教科中、11教科で追試決定。夏休みは家庭教師と二人三脚で課題に取組み、追試突破。今度は運動会のダンスが分からずクラスメイトの有志と個人レッスンの毎日。次々と現れる試練に立ち向かっているうちに1年生終了。なんとか2年生に進級が認められた。
なんと始業式の翌日からまた行けなくなった。頑張りすぎて電池切れしてしまったのか。また以前と同じように昼夜逆転、外出も出来なくなった。しかし5月の修学旅行だけは、何の事前学習にも参加することなく突如参加した。ラインで友人達とつながっていた様だ。しかし終了後は翌日からまた休み。その後再び、単位を落としそうな教科から少しずつ復帰。1学期終了時にはまたたくさんんの教科で追試となったが、今度は自学自習で一人で突破した。その後も1年生時の経験でなんとかかんとか乗り切り、3年生への進級が認められた。
2020年3月、コロナ渦で一斉休校になりだした時期。オンライン授業までは良かったが分散登校あたりでまたまた登校出来なくなった。この頃は少しでも体調が悪い子は登校禁止だったため、テストを受けられなくても成績が悪くても温情判定。同じように6月中旬から復帰したが、追試は1つもなかった。周りは大学受験一色だったが、うちは取り敢えず卒業を目指すという方針で学校とも一致。お休みする子が多かったせいか、受験のプレッシャーがなかったせいか、その後は元気に過ごし無事卒業。卒業式にも参加することが出来た。
大学に行きたいとの希望で予備校に通うことを決定。あまりにも勉強して来なかったため、3教科で受験出来る私大を目標とすることにした。ガイダンスまでは良かったが授業が始まった途端不登校に。授業は1日しか出席出来なかった。しかし時はコロナ禍、オンライン授業があるためそちらに切替えた。オンラインだと自室で完了するため、様子が全く分からなかった。夏ころになると完全にだらけ、秋には模試も受けず受験するのかさえ怪しくなり親子喧嘩勃発。冬季講習も、直前講習も受けず夏に受けた模試で出た偏差値で受験校を決定する始末。このまま全落ちしてひきこもりになる未来しか見えなかった。そして1月の共通テストから始まり、持ち偏差値より10ポイント高い大学から、滑り止めまで4大学12学部受験。受験も当日ちゃんと行けるのか心配だった。(最近、〇学部受験まで受験料が同じというシステムの学校が多いので、ついでに提出)ふたを開けてみれば、なんと全て合格。私の前では、だらけていたが実際はちゃんと勉強していたとのこと。ちゃんとした偏差値が分かっていたらもっと上の大学への進学もあったかもしれないのに・・と思っているのは親だけで、本人は第一志望の大学に受かったことに満足。
ガイダンスから入学式まで行けるのか心配した。授業が始まってからも、また不登校になるのかと心配したが、今のところその様子はない。友人も多く出来、充実した毎日。部活にも2つ入り忙しい様子で全然帰ってこない。このままひきこもりになるのかと思っていたのが嘘のようだ。勉強にスポーツにまるで失ったものを取り戻すかのように打ち込み、気付いたら1年生が終了。
晴れて2年へ進級。部活には後輩が入り、部の仕事を任されるようになった。今年度は会計補佐です。